奈良公園 ゴミ箱を実証的に設置へ 鹿の誤飲問題などに対応
奈良県議会議員・永田ゆづる(35歳)|奈良市・山辺郡選出|です。
1月10日より、奈良公園にゴミ箱が実証的に設置されることになりました。
奈良公園でのごみ箱設置に向けた実証実験の開始は、長年課題となっていたシカと人間の共生問題や観光客の利便性向上に向けた重要な一歩です。本実験では、奈良公園バスターミナル内外に設置されたごみ箱を通じ、観光客によるポイ捨て問題の軽減や、シカの健康被害防止に寄与する可能性を検証します。これにより、ごみ箱設置がもたらす効果や課題を科学的に把握し、今後の政策決定の基礎データを得ることが期待されます。
奈良公園では約40年前に景観保全と共生の観点からごみ箱が撤去されましたが、近年、観光客の増加に伴い、ポイ捨てが深刻化し、シカの誤飲被害や近隣商店街へのごみ持ち込みといった新たな課題が生じています。この状況を踏まえ、試験的に導入されたごみ箱は、シカが漁ることのできないような構造や、景観との調和が考慮されたデザインとなっています。また、シカ保護を呼びかける多言語メッセージの表示や自動ごみ圧縮機能といった工夫は、利便性と環境保全の両立を図る姿勢を明確に示しています。
この実証実験の意義は、単にごみの量や種類の測定に留まらず、人と自然が共生する新たな管理モデルを模索する点にあります。観光地としての利便性向上はもちろん、シカの健康保護や公園景観の維持といった側面でも、大きな進展をもたらす可能性を秘めています。特にごみの投入口を高く設置し、シカがごみ箱を利用できないようにする工夫は、野生動物の保護と観光の調和という課題に直接応えたものといえます。
本実験の成功により、ごみ問題の解決が進むだけでなく、奈良公園がさらに多くの観光客にとって魅力的で安心できる場所となることが期待されます。また、こうした取り組みは他の観光地や自然公園における課題解決のモデルケースともなるでしょう。私はこの実証実験を前向きに評価し、観光委員会の一員として引き続きその成果を注視し、より良い政策提言を行っていく所存です。
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