奈良市 富雄丸山古墳で木製のひつぎ当時のままで保存

奈良県議会議員・永田ゆづる(34歳)|奈良市・山辺郡選出|です。

奈良市の富雄丸山古墳で、古代の東アジアで最も長いとされる鉄の剣や青銅製の鏡などと一緒に、木製のひつぎが見つかりました。このひつぎは、当時の形のまま大部分が残っていたため、古墳に埋葬された人物や副葬品についての手がかりが見つかる可能性があります。

富雄丸山古墳は、4世紀後半に造られた大型の円墳で、奈良市の中心部から西に6キロ離れた矢田丘陵にあります。去年度の発掘調査で、古代の東アジアで最も長いとされる鉄の剣や国内最大級の青銅製の鏡などが見つかりました。そして、木製のひつぎも発見され、今回、再度掘り出して詳しく調査されました。

ひつぎは、1本の丸太をくりぬいた「割竹形木棺」と呼ばれるもので、幅はおよそ70センチ、長さが5メートル余りあります。ふたと本体に分かれていて、本体には、埋葬された人物と副葬品を納める場所を分けたとみられる仕切り板が設けられていました。また、外側に縄をかけたとみられる「突起」が残っています。ひつぎの一部からは金属探知機の反応があったため、内部には鉄器や青銅器が入っている可能性があります。

報道によると、木製のひつぎが長い期間腐らずに残っていた理由について、専門家は、古墳の内部で木材の腐食を抑える特殊な環境が保たれていたためではないかとみています。ひつぎが見つかった場所は盗掘を受けておらず、周りは厚い粘土で覆われていたため、密閉された状態で酸素が欠乏し、微生物の活動が抑えられた可能性があります。また、ひつぎと一緒に納められていた青銅製の鏡から銅が溶け出し、殺菌効果が得られた可能性があることも指摘されていました。

この発見により、富雄丸山古墳の調査が進められ、被葬者の性別や社会的地位の解明につながる可能性があります。今後も、古墳時代のタイムカプセルであるひつぎの中にどんな物が入っているのか、またそこから何がわかるのか想像を巡らせることになりそうです。

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