奈良市スーパーなどお米の価格高騰

奈良県議会議員・永田ゆづる(36歳)|奈良市・山添村選出|です。

【“主食の値段”に向き合う――コメ価格の高騰、その背景と今後の行方】
最近、スーパーでの買い物中に「お米、高くなったなぁ」と感じられた方も多いのではないでしょうか。実際、全国のスーパーでのコメ平均価格(5kgあたり)は、4月13日までの1週間で税込4217円。なんと15週連続の値上がりとなっています。

この問題は、単なる物価高の一環ではありません。主食であるコメの価格上昇は、家計を直撃するだけでなく、流通・農業政策・地方経済にも波及する重要なテーマです。今回は、その背景と今後の動向について、わかりやすく項目を分けてお伝えします。

 1. 現在の価格動向と背景
- 今年に入り、コメの価格は右肩上がり。5kgで4200円を超える水準は、近年でもかなり高い部類に入ります。
- 背景には、昨年の天候不順や作付面積の減少などがあり、生産量そのものが減少。
- 消費量は横ばいである一方、外食需要や輸出増もあり、需給バランスが崩れました。

2. 「備蓄米放出」でも価格が下がらない理由
政府はコメ価格高騰に対応するため、国家備蓄米の放出を進めています。これは一見すると市場価格を下げるはずの政策ですが、なかなか成果が見えません。

- 店頭に届くまでの時間:落札から流通、精米、小売までに時間がかかり、消費者の手元に届くのが遅れています。
- 流通の偏り:JA全農が9割以上を落札し、従来の取引関係にある卸業者を中心に供給しているため、中小スーパーには届きにくい現状。
- 転売禁止ルール:卸業者間の売買が認められていなかったため、必要なところに備蓄米が届きにくい仕組みになっていました。

3. 奈良県民の暮らしに与える影響
- 特に子育て世帯や高齢者のみの家庭では、毎日の主食価格の上昇が生活に直接響きます。
- 奈良県内の中小スーパーでも「備蓄米は入ってこない」「価格を抑えたいが在庫が確保できない」との声が聞かれます。
- 地元産米を守るための県内農家支援と、同時に生活者への価格緩和策のバランスが求められます。

4. 政府の今後の対応と見通し
- 農水省は4月23日からの第3回備蓄米入札で、ようやく卸売業者間の売買を認める方針に変更。これにより流通が広がる可能性があります。
- 一方で、すべての備蓄米を一気に放出するのは現実的ではなく、**段階的な対応**にとどまる見通しです。

5. 価格の今後はどうなるか?
流通経済研究所の分析では、  
- 現在の高値は「行き過ぎ」な面があるとの見方。  
- 今後、5kgあたり3500円前後まで落ち着く可能性があるとされています。  
- しかし、それには備蓄米の安定供給や流通経路の改善が前提です。

6. 奈良県として取り組むべきこと
- 県内農家の支援強化:価格高騰の陰で利益が還元されにくい生産者に直接支援を。
- 流通支援策の検討:中小スーパーや町のお米屋さんが備蓄米を取り扱える仕組み作りに国と連携。
- 県内ブランド米の魅力発信:価格だけでなく、奈良産米の「おいしさ・安全・安心」の価値を伝える広報を強化。

おわりに
コメは日本人の食卓の中心にある大切な存在です。だからこそ、価格の動きは単なる数字以上の意味を持ちます。県民の皆さまにとって安心できる生活のために、今後も農業政策、物価対策の両面からしっかりと目を向け、行動してまいります。

今後の動向についても引き続き注視し、情報をわかりやすくお伝えしてまいります。どうぞご意見・ご質問もお寄せください。

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