奈良県 奈良市や山添村にも出没 ツキノワグマ保護から管理へ
奈良県議会議員・永田ゆづる(36歳)|奈良市・山添村選出|です。
【クマの目撃急増に対応した計画見直しへ ~人命と地域の安心を守るために~】
近年、私たちの生活圏におけるツキノワグマの出没が急増しています。奈良県内では、2023年度に58件だったクマの目撃情報が、2024年度には145件と、わずか1年で約2.5倍にも増加しました。特にこれまでクマの姿が確認されていなかった奈良市や天理市でも相次いで目撃されています。
このような状況を受けて、県は6月13日の委員会で、これまでの「保護を重視する管理方針」から「人の命と生活を守る」ことを最優先とする新たな管理計画への見直し方針を明らかにしました。新たな方針では、人里や農地に出没し捕獲されたクマについては原則、殺処分とする方向です。
クマはもともと臆病な性質を持つ動物ですが、一度人里で食べ物にありつく経験をすると、人への警戒心を失い、繰り返し出没する「問題個体」となる傾向があります。こうした個体が人との距離を縮めることは、重大な事故につながるリスクを高めます。
一方で、紀伊半島に生息するツキノワグマの推定個体数は、1992年の約150頭から、2023年度には約400~500頭と、30年余りで大きく増加しています。これは保護の成果でもありますが、同時に人との軋轢を生む新たな局面を迎えていることも意味します。
私はこの見直しを、県民の安全を第一に考えた現実的かつやむを得ない対応として、好意的に受け止めています。今後は地域ぐるみでの警戒体制や注意喚起の徹底、そして県による新たな方針の具体化にしっかりと連携してまいります。
なお、県では10月からの新計画施行に向けてパブリックコメントを実施する予定です。県民の皆さまからのご意見を伺いながら、よりよい共存と安全の形を探っていきましょう。
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