奈良県 最低賃金上昇 中小企業の経営に課題も
奈良県議会議員・永田ゆづる(36歳)|奈良市・山添村選出|です。
最低賃金引き上げ――歓迎と懸念、その先に求められる支援策
奈良県の最低賃金が、過去最大の65円引き上げとなり、初めて時給1,000円を超える1,051円になる答申がまとまりました。11月16日から適用される予定です。物価高が続く中、働く方々の生活を守るための賃上げは必要であり、家計を少しでも下支えする意味で歓迎すべき動きです。
しかし同時に、私は強い問題意識を抱いています。なぜなら、この引き上げが企業、とりわけ奈良県の経済を支える中小企業にとって大きな負担となり、経営を圧迫する恐れがあるからです。
今年に入ってから、全国平均で見ると物価上昇率が賃上げ率を上回る状況が続き、家計の実質的な購買力は低下しています。賃金を上げることは避けて通れませんが、同時に企業側も原材料価格やエネルギーコストの高騰、人材不足という三重苦に直面しています。
奈良県は観光や製造、卸小売など中小規模の事業者が地域経済の大部分を占めています。最低賃金の引き上げは、体力のある企業にとっては人材確保や意欲向上につながりますが、余裕のない事業者には人件費増による赤字転落や人員削減、営業時間短縮といった負の連鎖を招きかねません。結果として雇用機会の減少や地域経済の縮小にもつながる危険があります。
時代は確実に「人への投資」へと舵を切っています。世界的にも労働分配率を高める流れが加速しており、日本でも賃上げは避けられません。ただし、持続可能な賃上げには、企業の生産性向上や販路拡大を支援する政策が不可欠です。単に賃金の水準を上げるだけでなく、経営基盤を強化する施策とセットでなければ、長期的には逆効果となりかねません。
私は経済労働委員会の一員として、この賃上げを機に、県内中小企業の経営改善支援、デジタル化・省力化投資への補助、販路開拓の後押しなど総合的な支援策の充実を県に求めていきます。雇用を守り、賃金を上げ、地域経済を循環させる――そのための実効的な政策を提案できる、経済に強い議員になるべく、これからも全力を尽くします。
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