奈良市平城宮跡のいざない館 元報道カメラマン・平城宮跡の写真展に
奈良県議会議員・永田ゆづる(36歳)|奈良市・山添村選出|です。
◆平城宮跡の四季が息づく写真展へ——谷沢重城さんの作品に魅了された40分
11月22日、平城宮跡の「平城宮いざない館」で開催中の写真展を訪れました。奈良市在住の写真家・谷沢重城さんが、平城宮跡を中心に県内各地の四季を切り取った作品、約50点がずらりと並びます。私は40分ほどかけて会場を巡りましたが、まさに一枚一枚の前で足が止まり、見入る時間が流れる。そんな濃密な鑑賞体験でした。
特に印象的だったのは、谷沢さんの作品に必ず記されている「撮影時刻」。多くの写真が早朝に撮影されていて、夜明け前の静けさの中で、何時間もシャッターチャンスを待つ呼吸まで伝わってくるようでした。「夏霞」と題した平城宮跡の作品では、白い霧と深い青に染まった山々、そして薄くオレンジが溶け込む空の3層のグラデーション。その手前に朱雀門の黒い影が静かに立ち、夜明け前の“奈良の時間”が封じ込められています。私も平城宮跡にはよく訪れますが、同じ場所がこんな表情を見せるのかと、胸を打たれました。
藤原宮跡の「蓮見」では、雨上がりの早朝、ハスの葉の縁に並ぶ無数の水滴の一粒一粒にピンク色の花が映り込み、まるで宝石を並べたよう。自然の造形美をここまで繊細に切り取る視線に、ただ息をのむばかりでした。ほかにも、雪だるまと遊ぶシカ、秋の棚田にたわわに実る稲穂など、奈良の四季が持つ豊かさとあたたかさがぎゅっと詰まっています。
会場には次々と人が訪れ、作品の前で立ち止まり、静かに写真と向き合う姿が見られました。谷沢さんは読売新聞の元カメラマン。その頃の記者証や撮影時の資料も展示されており、報道の世界に身を置いた経験が作品の構図や“瞬間を見抜く力”に生きていることを感じました。私自身、かつて報道に携わっていた身として、共通する空気にどこか親しみも覚えました。
奈良には、歴史遺産だけでなく、日々のなにげない景色にも深い魅力が宿っています。しかし、その美しさは案外、地元に暮らす私たち自身が見過ごしてしまいがちなものです。谷沢さんの作品は、それを改めて気づかせてくれるものでした。「奈良はこんなに美しい」。そのことを写真が雄弁に語りかけてきます。
観光振興を担当する県議としても、こうした“奈良の魅力を再発見できる場”はきわめて重要だと感じています。風景の魅力に触れた来館者が、次は実際に現地を訪れる。そこからまた新たな観光の流れが生まれます。写真展は、まさにその入口になるものです。
この写真展は11月末まで開催されています。
ぜひ多くの方に足を運んでいただき、奈良の四季の美しさに触れ、その奥深さを感じていただければと思います。
平城宮跡が見せる“日常の中の奇跡の瞬間”を、どうぞ味わってみてください。
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