奈良市観光地では地価上昇

奈良県議会議員・永田ゆづる(37歳)|奈良市・山添村選出|です。

国土交通省が公表した今年1月1日時点の地価公示を見ると、奈良県の土地価格に一つの節目とも言える動きがありました。県内398地点の調査結果を平均すると、地価は前年より0.1%上昇し、18年ぶりにプラスへと転じました。長く続いた下落傾向を思うと、わずかな上昇とはいえ、奈良の地域経済にとって明るい材料だと感じています。

内訳を見ると、商業地の上昇が全体を引っ張っている状況です。県平均では1.0%の上昇で、これで4年連続のプラスとなりました。特に奈良市中心部では、観光客の増加などを背景に地価が大きく伸びています。近鉄奈良駅前の奈良市中筋町では1平方メートルあたり99万2000円となり、前年から9%も上昇しました。奈良公園周辺や駅前の人の流れを見ていると、観光の力がまちの価値を押し上げていることを実感します。

また、工業地も安定した伸びを示しています。県平均で2.0%の上昇となり、11年連続のプラスです。物流拠点や事業所の立地需要が続いていることが背景にあると考えられます。大和郡山市横田町の国道24号線沿いでは1平方メートルあたり8万4800円と、県内の工業地で最も高くなりました。交通の利便性が高い地域では、企業の需要が着実にあることが数字からも読み取れます。

一方で、住宅地は依然として厳しい状況が続いています。県平均ではマイナス0.1%で、18年連続の下落となりました。ただし、人気の高い地域では上昇も見られます。奈良市学園北1丁目の戸建て住宅地は1平方メートルあたり34万7000円で、前年より5.8%上昇。マンション向けでは西大寺国見町1丁目が41万3000円で8.4%の上昇となりました。交通利便性や生活環境が整った地域に需要が集中している様子が表れています。

今回の結果を見て私が感じたのは、「奈良の魅力が確実に評価されつつある」ということです。とりわけ奈良市中心部ではインバウンド観光の影響が地価にも表れています。ただその一方で、住宅地の長期的な下落や、建築費の高騰、金利上昇による住宅取得の負担など、今後の課題も少なくありません。

また、もし「飛鳥・藤原の宮都」が世界遺産に登録されれば、観光の波及効果は奈良市だけでなく中南和地域にも広がる可能性があります。奈良の歴史資源を生かしながら、地域全体の活力につなげていくことが大切だと改めて感じました。

地価はまちの勢いを映す鏡とも言われます。今回の結果を前向きな兆しとして受け止めつつ、奈良の魅力を地域全体の成長につなげていけるよう、県政の立場からもしっかり取り組んでいきたいと思います。
 

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