奈良県経済の成長に必要な「生産性」という視点
奈良県議会議員・永田ゆづる(36歳)|奈良市・山添村選出|です。
奈良県経済の成長に必要な「生産性」という視点
県議会の経済労働委員会では、奈良県経済の成長について、生産性と労働力人口という観点から質問を行いました。
地域経済が成長していくためには、大きく2つの要素があります。
一つは「働く人の数」、つまり労働力人口です。
もう一つは「一人が生み出す価値」、すなわち労働生産性です。
経済は、簡単に言えば
「働く人の数 × 一人あたりの生産性」
で決まると言われています。
しかし、奈良県は人口減少が続いています。
さらに最低賃金も上昇しており、企業にとっては人件費の負担も大きくなっています。
こうした状況の中で、奈良県経済が持続的に発展していくためには、**一人あたりの生産性を高めていくことがますます重要になる**と考えています。
これまでも県には、生産性向上に向けた政策にさらに力を入れてほしいと提案してきました。今回はその中でも「労働力人口の使い方」という視点から議論を行いました。
現在、奈良県では製造業の誘致に加え、来年度からはIT企業の誘致などにも取り組もうとしています。こうした取り組みはもちろん重要です。
しかし、生産性を高める方法は企業誘致だけではありません。
例えば、同じ一人の労働者でも、相対的に付加価値を生み出しにくい産業で働く場合と、より高い付加価値を生み出す産業で働く場合では、地域全体として生み出される経済価値は大きく変わります。
つまり、働く人の数が同じでも、より付加価値の高い産業で働く人が増えれば、地域全体の生産性や経済規模は高まります。
そのため、企業誘致によって新しい高生産性産業を呼び込むことに加え、**既存の労働力がより生産性の高い産業へ移行していくこと**も、経済成長の大きなポイントになります。
この点は、県が取り組んでいる職業訓練やリカレント教育とも関係してくるテーマです。
現在のリカレント教育は、人手不足の産業へ人材を移行してもらうという側面が強いように感じています。しかし今後は、奈良県経済の成長という観点から、高い付加価値を生み出す産業へ人材が移っていくような仕組み**も、戦略的に考えていく必要があるのではないかと提案しました。
IT企業誘致の狙いは何か
また、県が進めようとしているIT関連産業の誘致についても質問しました。
現在、全国の自治体がIT企業の誘致に取り組んでおり、自治体間の競争も激しくなっています。その中で、奈良県としてなぜIT産業に着目したのか、その狙いを確認する必要があると考えました。
特に気になるのは「デジタル人材不足」という言葉です。
確かに日本全体ではデジタル人材が不足していると言われています。
しかしそれが、そのまま奈良県の状況と一致するのかは、必ずしも明確ではありません。奈良県の若い世代がどのような分野で働きたいと考えているのか、県としてどう分析しているのかも重要なポイントだと思います。
単発の企業誘致ではなく「産業の広がり」を
答弁を受けて、最後に意見も述べました。
IT企業の誘致については理解しましたが、単発の企業誘致で終わってしまっては大きな経済効果にはつながりません。
大切なのは、企業同士がつながり、新しいビジネスが生まれていく環境をつくることです。
クラスターという言葉を使うと大げさかもしれませんが、**企業同士が連携し、点と点が結ばれて面となって広がるような産業の姿**を描くことが必要だと思います。
さらに、先ほど触れた「労働力の移行」という視点も重要です。
もしIT産業を奈良県の成長分野として位置づけるのであれば、企業誘致だけでなく、県内の人材がITやその関連産業へ移っていくような流れをつくることも考えられるのではないでしょうか。
企業誘致、人材育成、産業連携。
これらを組み合わせながら、奈良県経済をどう成長させていくのか。
単発の施策ではなく、長期的で大きな産業構想を描くことが、これからますます重要になると感じています。
永田ゆづるのホームページ https://yuzurunagata.jp/
永田ゆづるのX(旧Twitter) https://twitter.com/yuzuru_n_nara

