奈良県製造業の課題克服に向け一般質問
奈良県議会議員・永田ゆづる(36歳)|奈良市・山添村選出|です。
【奈良の製造業を「下請け構造」から解き放つために──NARA TEIBANが拓く未来】
奈良県議会12月定例会において、私は「奈良の製造業が抱える構造的課題」について質問しました。奈良の企業は、技術力が高いにもかかわらず、それが十分に収益に結びつかない──この状況を放置すれば、県内産業は長期的に競争力を失い、地域経済そのものが衰退しかねません。今回の質問は、その危機感に基づくものです。
奈良の製造業は長年、全国のメーカーの“下請け”として発展してきました。もちろん、下請けであっても高度な技術を持つ企業は多く、県内の産業を支えてきたのは紛れもない事実です。しかし、構造的には大きな弱点を抱えています。
第一に、価格を自社で決められない。
第二に、消費者との接点が生まれにくい。
第三に、高い技術が「ブランド価値」へと変換されにくい。
この3点が揃ってしまうと、どれだけ真面目に、どれほど高い技術を積み重ねても、企業としての付加価値が上がりづらいのです。技術力を磨いても、それが企業の未来につながらない。これは奈良の製造業にとって、長らく越えられなかった壁でした。
だからこそ、奈良県が進めてきた「NARA TEIBAN(ナラ テイバン)」は、単なる販路開拓の補助ではなく、県内産業政策の“核心”に位置づけられる取り組みです。
NARA TEIBANの特徴は、県内企業が“自社ブランドで戦える力”をつけるために、県が企業と伴走しながら、商品企画、世界観づくり、見せ方、ブランド戦略まで徹底的に磨き上げる点にあります。企業に「考え方・技術・訓練・挑戦の場」をセットで提供し、ひとつの会社では開けない首都圏の富裕層市場へと挑む。
つまりTEIBANとは、
「能力開発」と「市場開拓」を同時に実現する官民協働のプラットフォームなのです。
このプラットフォームに20社を超える企業が参加し、県が強くコミットすることで統一された“奈良らしい美意識”が育まれました。それが7年前、銀座の百貨店・松屋銀座7階に常設店舗として迎えられた理由でもあります。
松屋銀座は、単なるデパートではありません。
顧客の5%が売上の半分以上を占めるという、日本でも特異な「極めて審美眼の高い富裕層」が中心の市場です。そこに奈良ブランドが常設として選ばれたことは、企業の努力だけでなく、“奈良県が公的主体として関わったからこそ得られた信用”の賜物です。
さらに松屋銀座はオーナー社長による経営であり、短期的な業績よりも、長期的な信用と文化的価値を重視します。その経営姿勢と奈良ブランドの世界観が一致し、現在では最上位顧客層を奈良の企業へ紹介いただける段階にまで発展しています。
これは決して偶然ではありません。
奈良県が方向性を示し、企業がその中で切磋琢磨し続けた結果生まれた、“地域と企業と行政の協働モデル”なのです。
しかし、これで十分ではありません。
下請け構造の根深さを考えれば、NARA TEIBANをさらに広げ、より多くの企業が自社ブランドで戦える県づくりへと力を注ぐ必要があります。
だからこそ今回の議会質問では、知事に対し、
「奈良の構造的課題の克服のため、NARA TEIBANを一層強化すべき」
と明確に提案しました。
奈良の企業が、価格を自ら決め、消費者に直接価値を届け、技術がブランドになる──
その未来が叶えば、地域経済は間違いなく強くなります。
これからも私は、奈良の産業が“自ら稼ぐ力”を身につけ、若い世代が誇りを持って働ける地域へと成長するよう、政策の実装を進めていきます。
永田ゆづるのホームページ https://yuzurunagata.jp/
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