奈良県警察本部 認知症行方不明者捜索について質問
奈良県議会議員・永田ゆづる(36歳)|奈良市・山添村選出|です。
【急増する“認知症の行方不明者”──奈良が直面する静かな危機をどう防ぐか】
12月県議会の本会議では、私は「認知症の行方不明者」への対応について質問を行いました。
この問題は、今や奈良県にとって喫緊の課題であり、将来に向けた重大な警鐘でもあります。
奈良県警が取り扱う行方不明者のうち、認知症が背景にあるとみられる事案が急増しています。
平成27年には191件だったものが、令和5年には451件、令和6年も376件と、この10年で約2倍に増えました。
数字の増加は、そのまま家族の不安、地域社会の負担、警察の厳しい現場を表しています。
行方不明になれば、警察は“一刻を争って”捜索します。
夜間であっても、署にいる警察官の約8割が現場へ向かうほど多くの人手が必要であり、実際、発見まで1日以上かかる例が毎年60件近くもあります。
夜を徹しての捜索は、警察官の負担だけでなく、発見が遅れることによって命に関わる危険性も高まります。
この問題の本質は「これから確実にもっと増える」という点にあります。
県内の75歳以上人口の増加を踏まえれば、20年後には認知症行方不明者が年間700件を超える可能性が指摘されています。
警察だけで対応することには限界があり、社会全体で早期発見の仕組みを構築することが不可欠です。
私は「認知症の行方不明は、もはや家庭だけの問題ではなく“社会全体の安全保障”である」と強く感じています。
そのために必要なのは、
●市町村の見守りネットワークへの登録促進
●GPS端末など見守り機器の普及
●地域で早期に気づける仕組みづくり
●“行方不明を未然に防ぐ”環境整備
といった多層的な対策です。
しかし、現状は理想とはほど遠いものです。
見守りネットワークへの登録には家族の同意が必要で、身寄りのない方には仕組みが届きにくい。
GPS端末についても、奈良市の補助制度がありながら、利用者はわずか数件にとどまっています。
制度があっても届かない──この「届かなさ」が最大の課題だと感じています。
私は本会議で警察本部長に、次の点を提起しました。
「警察の努力だけに依存しては限界がある。地域・家族・行政・警察が連携し、行方不明そのものを防ぎ、早期発見につなげる仕組みを県として推進すべきではないか」
悲しい行方不明を防ぐには、「早く探す」以前に「行方不明にならない仕組み」をつくる必要があります。
そのためには、市町村の見守り体制を強め、ICT機器の普及を後押しし、家族が孤立しない環境づくりが欠かせません。
認知症行方不明は、誰にとっても“明日の自分や家族の問題”になりえます。
だからこそ私は、議会の場で強く訴えました。奈良県が、行方不明者ゼロの社会に向けて、今こそ動き出すべきだと。
安心して暮らせる奈良のために。この課題にはこれからも粘り強く取り組んでいきます。
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