山添村など奈良県南部・東部地域 救急車のあり方議論を

奈良県議会議員・永田ゆづる(36歳)|奈良市・山添村選出|です。

【“救急車が来られない道”がある──山間地域の命を守るために必要なこと】

12月議会の本会議では、奈良県の山間部で深刻化する「救急車が現場に近づけない」問題について質問しました。これは一つの地域だけの課題ではありません。森林が県土の78%を占める奈良では、南部・東部を中心に広域的に起こり得る“命に関わる問題”です。

きっかけは、今年7月12日の山添村での出来事でした。午後5時すぎ、茶畑で作業をしていた70代後半の男性が転倒し、救急要請がありました。しかし、現場へ続く山道は木々に覆われ、軽トラックでも慎重に通るほど細く急坂。消防は救急車での進入を断念し、700メートル以上手前で車を停めて、搬送機材を担いで現場に向かいました。

この「700メートル」は、数字以上に重い意味を持ちます。
救急は“一分一秒”が生死を左右する世界です。隊員が徒歩で移動する時間は、そのまま搬送の遅れにつながり、傷病者のリスクを高めます。また、重い資機材を担いで山道を走る救急隊員の負担も計り知れません。

そして、この事案は特別ではありません。山添村だけでも、同種の通報は日常的に発生しています。地形的に道路拡幅が難しい地域では、「救急車が入れない」という状況が構造的に存在しており、それが“住む場所によって救われる命が変わる”という不公平につながりかねません。

一方で、解決のヒントもあります。
十津川村では、山間地の道路事情に合わせて“小型救急車”を導入し、運用件数が令和元年の7件から今年は24件に増加しました。もちろん、小型車両には費用や人員といった課題もあります。しかし、「地域特性に合わせた救急体制づくり」という視点は、奈良の南部・東部地域でこそ必要ではないかと感じています。

私は議会でこう問いかけました。
「現場に速く、安全に到達するための仕組みを県としてどう整えるのか」

道路拡幅が難しい場所もある。山間部の人口減少で消防力が低下している地域もある。だからこそ、多様なアプローチが求められます。
小型救急車の導入、地域ごとの道路実態調査、救急隊員の負担軽減策、消防と県が連携した体制強化など、やれることは確かに存在します。

山間地域に住む方々の命が、都市部と比べて守られにくい状況を放置してはならない。
私は、この問題を「地域差の問題」ではなく「県全体の安全保障の問題」として捉え、今後も議会で強く取り上げていく決意です。

誰もがどこに住んでいても、安心して暮らせる奈良へ──。
その実現に向け、議会での議論をさらに深めてまいります。

永田ゆづるのホームページ    https://yuzurunagata.jp/

永田ゆづるのX(旧Twitter) https://twitter.com/yuzuru_n_nara